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阿部 哲也; 廣木 成治
FC Report, 15(12), p.276 - 278, 1997/00
核融合研究において、D中のHeを検出できる真空計測器を開発する必要性は、(1)D-T反応の最適制御のため、(2)Heをプローブガスとして用いる真空リーク探知のため、である。しかしながら、DとHeの質量差は、0.0256amuと極めて小さいため、従来型の四極子質量分析計(QMS)では、両者を分別測定することは非常に難しかった。このため原研では、QMSの高分解能化にとりくみマシュー方程式の第2安定領域を計測原理としたQMSを開発してD,Heを分別測定することに成功した。本論文では、この開発した高分解能QMSの計測原理、実測シグナル例及びQMSの耐熱性向上を目指したセラミックス製四極子電極を有する高分解能QMSの性能等について述べる。
廣木 成治; 長谷川 靖洋*; 金子 一彦*; 阿部 哲也; 村上 義夫
Journal of Nuclear Materials, 224, p.293 - 298, 1995/00
被引用回数:7 パーセンタイル:59.17(Materials Science, Multidisciplinary)黒鉛壁の表面清浄化のために行う、重水素とヘリウムの放電洗浄過程において、ヘリウムと重水素ガスの黒鉛壁への吸蔵量および壁からの放出量を高分解能四極子質量分析計で測定した。重水素とヘリウムの放電洗浄過程で多量の重水素が吸蔵、放出されるのに対し、ヘリウムはごく僅かしか放出されなかった。300Cベーキングの状態で重水素とヘリウムの放電を行ったところ、重水素放電中のヘリウムの放出量は、重水素の吸蔵量の約1/70であった。室温で重水素とヘリウムの放電にさらした黒鉛試料の昇温脱離スペクトルを高分解能四極子質量分析計で調べたところ、ヘリウムは150C前後に脱離のピークがあることがわかった。
廣木 成治; 金子 一彦*; 村上 義夫
Vacuum, 46(12), p.1445 - 1447, 1995/00
被引用回数:7 パーセンタイル:40.7(Materials Science, Multidisciplinary)イオンの分離に高周波電圧のみを用いた四極子質量分析計(QMS)が、数keVのイオンの直接分析に適用可能かどうかを実験的に調べた。核融合装置の放電洗浄実験等では、数keV以下のイオンが壁に入射する。このため、放電洗浄機構の解明には数keVのイオンの分析が重要となる。しかしながら、イオンの分析に使われる通常のQMSで直接分析できるイオンのエネルギーは、高々数十eVであり、数keVのイオンの分析には複雑な減速電極が必要とされていた。これに対し本実験に用いたQMSは、マシュー線図の高次の安定領域を利用しており、減速電極は必要ない。このQMSを使って3kVに加速した空気のイオンを分析したところ、酸素(O:32amu)のピークの半値幅分解能で約48が得られ、このQMSが数keVのイオンの直接分析に使える可能性があることを示した。
廣木 成治; 阿部 哲也; 村上 義夫
Review of Scientific Instruments, 65(6), p.1912 - 1917, 1994/06
被引用回数:20 パーセンタイル:82.67(Instruments & Instrumentation)核融合研究において重水素(D)中のヘリウム(He)濃度測定は、D-T反応の最適制御やD使用機器のヘリウム漏れ試験等のために必須のものとなりつつある。しかしながらDとHeの質量数の差はきわめて小さいため、通常の四極子質量分析計ではD中のHeを検出することが困難とされていた。そこで四極子質量分析計の高分解能化の研究の一環としてイオン透過率の計算を行い、マシュー線図の第II安定領域の上側頂点付近が高分解能化に最も有利であることを明らかにした。そしてこの結果をもとに実験を行い、HeとDのピーク強度比が1:10程度まで測定可能なことを実証した。
廣木 成治; 阿部 哲也; 村上 義夫; 高野 由重*; 樋口 松夫*; 三宅 雅也*
Vacuum, 44(2), p.71 - 74, 1993/00
被引用回数:2 パーセンタイル:16.21(Materials Science, Multidisciplinary)窒化珪素(SiN)製セラミック一体型四極子を用いた四極子質量分析計を開発した。4つの双曲線電極は10m厚の金属薄膜で被覆され、また、この電極の内接円の半径は4.3mm、長さは200mmとした。この四極子を用いた四極子質量分析計の評価試験を行ったところ、従来の金属製四極子を用いた場合とほぼ同等の感度と分解能を得ることができた。
廣木 成治; 阿部 哲也; 村上 義夫
Review of Scientific Instruments, 62(9), p.2121 - 2124, 1991/09
被引用回数:15 パーセンタイル:81.29(Instruments & Instrumentation)マシュー線図の第2安定領域を利用した四重極質量分析計を開発し、そのマススペクトルを従来の第1安定領域を使ったものと同一条件で比較、検討した。その結果、第2安定領域を利用した四重極質量分析計の特性として、四重極電極に加える直流+高周波電圧が高くなるため分析範囲が低質量数側に限定され、検出感度が約1桁低下するが、マススペクトルのピーク形状においてゼロレベル近傍でのピークの裾引きがほとんど見られず、従来型より高分解能となることが明らかとなった。
廣木 成治; 阿部 哲也; 小原 建治郎; 村上 義夫
J. Vac. Sci. Technol., A, 9(1), p.154 - 157, 1991/01
真空容器内で分析管を移動させながら分圧を測定することが可能な四重極形真空分圧計を開発した。高周波同調検出回路をステンレス製の円筒形容器に入れて真空パックとし、分析管に組込んだ。また、分析管に指向性を持たせるため、ガス取込み口に細管を設けた。実験は、分析管を真空容器中央に回転導入端子を介して水平方向に30゜動かすことができるように取付けて行われた。ガス導入用ノズル先端から分析管まで125mmの距離に設定しノズルから1.910Pam/sのアルゴンガスを噴出させたとき、分析管がノズルに正対した位置(0゜)でのAr出力に対する-30゜の位置での出力の比が1.09であった。また、真空容器全体を150Cにベーキングしながらこの分圧計を作動させたが、m/e=1~50で正常なマススペクトルを得ることができた。